管理栄養士で年子双子ママのゆはなです!
毎日続くごはん作りが負担に感じていたところ、一汁一菜の考えに出会いごはん作りがずいぶんとラクになりました。
管理栄養士なのにごはん作りが負担に感じるように
学生の頃はお菓子作りが趣味。食べることも作ることも好きなことから管理栄養士を目指し、職業として食に関わってきました。
食は日々身体を作っていくもの、子どもには小さいうちからの食育が大切!…と考えていましたが、いざ妊娠・出産を経て、子育てをしていくと日々の食事づくりがしんどくなってきました。育休も終えて仕事に復帰するようになると、本当に大変。冷蔵庫を開けては閉めて、晩ごはんどうしよう…と時間だけが過ぎていく日々でした。
自分は管理栄養士なのになんで簡単にごはんも作れないんだろう、なんでこんなにも嫌なんだろうと自己嫌悪に陥っていました。
思考判断には回数制限がある
人間は1日のうちにたくさんの決断をしています。ケンブリッジ大学の研究によると、人は1日に最大3万5,000回の決断をしているそうです。
身体を動かし続けていると疲労するのと同じように、決断を続けていると脳が疲労し、徐々に決断の質が低下していきます。この現象が「決断疲れ」です。
日々のごはん作りの中で、一番負荷が大きいのは「献立を決めること」だと言われています。なぜかというと、人間が何かを「決める」にはエネルギーが必要だからです。仕事で色んな「決断」をしてエネルギーを使い果たした後に「献立を決める」となると……それは大変に感じて当然です。
一汁一菜
そんな時、料理研究家の土井善晴氏の著書、『一汁一菜でよいという提案』という本に出会いました。
その内容に衝撃を受け、”これでいいんだ”と肩の力が抜けました。
そこには、
- ごはんを中心として一汁(みそ汁)と一菜(おかず)を合わせるシステム
- ハレの日の食事とケの日の食事
- ”ふつうに美味しい”ということ
がありました。
一汁一菜とは
一汁一菜は、日々の食事のスタイルのことで、ごはんと具だくさんの味噌汁、漬物などの一菜があれば十分という
考え方です。
普段の食事を一汁一菜と決めてしまえば、毎日のごはん作りのストレスも大きく減ります。
ハレの日とケの日
ハレの日とケの日は、日本人が古来より用いてきた言葉で、特別な日と日常を区別する考え方です。
ハレの日は、お正月や節分、成人式、卒業式など、年中行事や人生の節目にあたる特別な日です。ケの日は、それ以外の日常的な生活を指します。
ハレの日は非日常、ケの日は日常とされており、日常と非日常を使い分けて生活バランスをとる術としてきました。ハレの日は特別な日なので、普段口にすることができない肉やお酒、豪華な料理がならび、着るものや化粧まで特別にするのが習わしでした。
ハレの日は時間も手間もふんだんにかける。ケの日の料理である家庭料理は、素材の味を楽しむため、手をかけないことが美味しさに繋がります。
ふつうに美味しい
料理は、家族が喜ぶごはんを作らなくては。レストランで食べたような美味しい料理を出せたら喜ぶだろうなと考えがちです。
しかし土井氏は、おいしい、まずいでなく家庭料理は『ふつう』がいいのですとおっしゃっていました。
家庭料理はお祭り騒ぎのような「おいしさ」ではなく、安心できる「ふつう」が大事なのだと。
一汁一菜のシステムや考え方に出会って、ごはん作りに対して肩の力が抜けた気がします。
ごはん作りは毎日毎日続いていくものです。
皆様も疲れたときは是非とも一汁一菜のシステムを取り入れてみてください。